春風・雨あられ

さくらさくよさくらさくよさくら


妄想から始まる今日の日記
リボーン山ツナ獄風味で一つ。あくまで風味。
そして山→あゆきさん
ツナ→滴
獄寺→きょろちゃん

買い物先は日暮里、買いにいったのはグローブではなく
並盛中のジャケットの布で
きょろちゃんは本当にパスポート申請にいってました(笑)
ツナ滴の感情はあくまでもフィクションです(爆
遅刻はノンフィクションです(ごめんなさい・・・
苦手な方はスルーの方向で

































『買い物つきあってくんねーか?』
山本の誘いで来た、あまり知らない街

待ち合わせにまで1時間以上遅刻したオレを
山本は「大丈夫。2時間待ったこともあるぜ?」ってやさしい笑顔で許してくれた

2人とも方向音痴で、迷いながらも店に着く
「山本、始めてきた街じゃないんだろ??」
「んー。まぁ、固いこと言うなって!!ほら、花見にもなるし!!」

(花見って・・・ただの迷子だし!しかも葉桜!!!!)

こないだまで咲き誇ってたさくらは
昨日の雨と風で散ってしまって
暖かくなったり寒くなったりした陽気で
もう葉がしげってきて


みんなでした花見
あの後、「後で2人っきりで見ましょうね!」って誘ってくれた君は
今ここにはいない


「山本、こっちの色のが渋くない?」
「ツナ、見た目じゃないんだ。それ薄いだろ?打球受けたときに痛いんだぜ。」
「ふぅん。そうなんだ・・・。ゴメンあんま詳しくなくて。」
(獄寺君だったら知ってたかも。あの人、雑学詳しそうだから。)
手にとったグローブを、棚に戻しながら
オレって買い物すら付き合えないダメな奴なんだなぁとため息をつく
遅刻もしちゃったし、グローブ一つ選べないし

棚に並ぶスポーツ用品は
見たことはあっても、特徴とか、素材とか全然わかんなくて
山本が吟味してる横で、的外れなことをいって邪魔しているような気がする



獄寺君はパスポート申請にいってて
今日はいない



いつも側にいるのに
今日はいない




「ツナ、なんて顔してんだよ?
オレがつき合わせてるんだからあやまるなって!!」
「えっと・・・・あ!!これ?これは!!これなんてどうかな!!」
とっさにオレがあわてて手に取ったグローブを、
山本はひょいと掴んで手にはめて、何度か握ったり叩いたりした後に


「これいいな!!これにした!!ありがとな!ツナ!」
満面の笑みでオレの頭をくしゃってつぶして、嬉々としてレジに向かっていった


いつも3人だから、山本と2人っきりなんて初めてで
山本のスキンシップにいつになく照れてしまう自分がいてあせる
頭に残る山本の大きな手の感覚がくすぐったい
(な・・・なに意識してるんだよ!!!オレ!!おかしいよ!)

なにを話していいのか
正直わかんなくてつい出るのはリボーンの話や、君の話ばかり



変な緊張と裏腹に、やけにリラックスしてる山本
(オレだけだよこんな意識してんの。・・・変なの。)



買い物の最中、君からきたメールが
『十代目!今日はいけなくてすみません!!山本に変なコトされてないッスか?
ちくしょう!2人っきりでデートなんてオレ、心配っす!』

とかだったから、
(変なことってなにーーー!!)
(デートじゃないから!!男同士だから!!!)
なんてひとりでつっこみながらもなんだかそわそわしてる。

『パスポートで、髪の色直せっていわれました。
イタリアでは言われたことないんすよ!日本は心の狭い国ッすね!
 まだ時間かかりそうで、合流したいんスけど、無理そうです。』

そんなメールが来るたびに、寂しい気持ちに自分で驚く

(なんで寂しいとか思ってるの???いなくて静かじゃん!
山本と、普通に友達として買い物だよ?マフィアとか抜きに買い物だよ??)

更に独りでつっこみいれててせつなくなる





こんなにも、君が側にいることに慣れてしまってる自分がいるだなんて




「ツナ、どうした?」
ふいに顔を覗き込まれて、かぁっと熱くなるのがわかる
「わ・・!!な!!なんでもないよ!
獄寺君、パスポート時間かかりそうって!合流は難しいかもって。」
あわてて携帯のメールを山本につきつけて、身体を離す
(顔、ちかいよぉぉぉぉ!!!!)


「ふぅん。あいつ、ツナにはメールですらこんな感じなのな?」
メールをちらっと見た山本の顔が、こころなしか曇った


とっさに嫌な考えがよぎって、つい口に出してしまった

「・・・山本、オレとじゃなくて本当は獄寺君と来たかったんじゃない?」
ざわざわする。胸の奥。なんだろこれ。



答えが怖い。



否定されても、肯定されても怖い。





「ん???なにいってんの?ツナ。
誰と来たかったって聞かれれば、3人の方がにぎやかだったかもだけどなー?」
なんにも考えていなさそうな、山本のくったくのない笑顔





ほっとしたような、残念なような
オレ、どんな答えが欲しかったんだろ
(ってなんでここでオレ怖がってるの??この感情なに??)




複雑な気持ちで下を向いてしまったオレの手の中で
携帯が震えてドキリとする



『十代目!!買い物終ったなら、池袋来れませんか!!
自分今、ここ動けないんで、わがままかもしれませんが逢いたいです!!』



(いつも学校であってるジャン!!逢いたいってなにーーー???)
とか思いつつ、この空気をかき混ぜてくれたメールに感謝
「誰?獄寺?」と覗き込もうとした山本に
「今から池袋来いって!!!行くよね?」そういって携帯をポケットに隠した








見せちゃいけない気がしたんだ













オレの中で、雨でしめったさくらが風に舞って吹き荒れてるような気がした